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誰でも楽しめるバレエの世界──最初の一歩
―大人のバレエ鑑賞入門―

牧阿佐美バレエ団 Presents 大人のバレエ鑑賞入門①

■もっと面白くなるバレエのあれやこれ

「少し慣れてきたら、きっとダンサーたちが細かく心配りしているところが見えてきます。『面白いっ!』ていう気持ちが湧いてくるはず」

 同じ役柄を演じてもダンサーによって踊りや演技のニュアンスは必ず異なる。そのバリエーションがたまらなく愛おしく思えてくるのだという。「香りがちがう」と牧さんは説明する。それは主役のプリマだけではない。たとえば『白鳥の湖』の群舞で観客の目に飛び込んでくるのは、本物の鳥たちの群れのような統一感。ところが一羽一羽の白鳥たちに目を向けると、それぞれ微妙に違ったふうに動いているのがはっきりわかる、といったものだ。

「千疋屋のイチゴじゃなきゃいけないの」というのは、牧さんがその群舞の神髄を表した言葉。一つひとつはどれも粒選りでありながら、どれひとつとして同じものはない、そんなイチゴたちが集って唯一無二のバレエの演目ができあがる。

牧阿佐美バレヱ団「くるみ割り人形」清瀧千晴(撮影:山廣康夫)

 そんな特別な〝空間〞の余韻を十分に味わうためには、ステージがはねてからの時間が最高だ。そのまま家路を辿るのも悪くはないが、帰りにレストランでも予約してステージを思い出しながらゆったりと食事するのも素敵だろう。それがバレエという楽しみを味わい尽くす、もうひとつの方法であることは間違いない。

まるで重力から自由になったように、高く軽やかに空中に飛ぶジャンプやバレリーナが高々と宙に舞うリフトも、バレエならではの見どころのひとつ。/牧阿佐美バレヱ団「ドン・キホーテ」エフゲーニャ・オブラスツォーワ、ドミートリー・ソボレフスキー(撮影:鹿摩隆司)

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【牧阿佐美バレヱ団公演情報】
『ノートルダム・ド・パリ』

公演日時:2020年3月14日(土)/15日(日)
会場:文京シビックホール 大ホール

“ダンスの魔術師”の異名を持つ振付家ローラン・プティが生み出した20世紀最高のスペクタクル・バレエです。

●日時:2020年3月14日土15:00、3月15日日14:30
●会場:文京シビックホール 大ホール ●上演時間約2時間(休憩含む)
●チケット:S席1万1500円、A席8000円、B席5000円、S席ペア2万1500円、
A席ペア1万5000円、B席ペア9500円(ペア料金の対象は2階席のみ)
●問い合わせ:info@maki-ballet.jp

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